【日本株】約33年ぶりの高値更新。その背景について思うこと。

2023年6月6日に日経平均株価の終値が3万2506円とバブル崩壊後の最高値を更新することとなった。その一因として、今年度、営業最高益が挙げられるだろう。日経新聞によると「2月期、3月期決算の上場企業を対象に2023年度の予想営業利益が過去最高になる企業を集計したところ494社にのぼった。集計対象企業の2割にのぼる。」とのことである。業績も上々とのことらしい。

日経平均株価:URL https://www.nikkei.com/markets/worldidx/chart/nk225/

登り竜のような株価、ここでポンコツが気になるのが、この先にどのようなシナリオになるかという点である。実際にコロナ禍において、鉄道株などもコロナ規制のあおりを受けた一方、株価は登り竜となり、空売り勢を焼き払ったのも記憶に新しいではないか。

同じ轍となるのか、或いは株価が暴落するのか、今回の記事では自分なりに考えてみたいと思う。素人なので、締め上げるのだけは勘弁してください。

目次

1. 誰が株価を買っているのか

ここでは業績が良いから、或いは景気後退したから、といった背景分析よりもまず、先ずは誰が買っているのかという切り口から見てみたいと思う。理由は自分でも分からないが。

海外勢の売買は株価に影響しやすいとされると聞くが、ここで22年から23年の株価推移を見ると、なんと海外勢の売買とシンクロするかのように日経株価が連動しているではないか。つまり、このグラフを鵜呑みにすると、海外勢の売買というのは日経株価を見るうえで、無視できない存在となっているのだ。では、実際に海外勢の売買動向の割合を見てみたいと思う。

投資部門別 株式売買状況 東証プライム [株数] 全 51 社
※東京と名古屋の証券取引所で株式の取り引きができる証券会社88社のうち資本金が30億円以上の51社

東証プライム [株数] 全 51 社に限定してみると、直近の1週間を見ると、売買された株は以下の通りとなる(単位:千株)。知らなかったが、意外と海外投資家の占める割合が大きいのである。

法人:1,728,387 株数(10.8%)
個人:2,842,546 株数 (17.8%)
海外投資家:11,327,589 株数 (70.9%)
証券会社:81,161 株数 (0.5%)

また海外投資家の占める割合が大きいからか、全体を俯瞰してみた場合に海外投資家の買いが大きい場合に日経平均株価は上昇傾向にあり、逆に売りが大きい場合は日経平均は下落するトレンドが見られる。実際に、2022年の東証プライム市場の年間売買代金のうち約7割を海外投資家が占めるなど、海外勢の存在感は大きく、相場のトレンドを形成しているといって良いだろう。

2.なぜ、海外勢は日本株を買っているのか

では、その日経株価に影響を与える海外勢がなぜ、日本株を買っているのかという点を見てみたいと思う。

そもそもこの「海外の投資家」の定義だが、先ず外為法上の「非居住者」が「海外の投資家」にあたります。日本の証券会社の海外支店や現地法人は「非居住者」となり、「海外の投資家」に含まれるようだ。また法人、個人問わず、「海外の投資家」として括られる点にも注目しておきたい。

では、なぜ買っているのか。素人のロジカルではない、分析がここから始めようではないか。

a) 円安のせいなのか?

日本人の場合はドル高の場合には米国株が魅力的に映る、一方で海外勢から見た場合にはドル高、ユーロ高において日本株は魅力的に映るのではないか。そこで過去の日経平均と為替の相関をざっくり見てみたいと思う。また円安が進むと輸出企業の業績拡大への期待が高まるため、輸出企業の株が買われて日経平均株価が上昇とも言われている。

2023年からは相関関係が明確に出ているが、コロナ禍においては相関関係は一切見当たらない。これは少し特殊な例なのかもしれないが、2020年以前の4年間についてはある程度、相関関係はあると言えるだろう。しかし、これだけでは為替 = 株価という図式に紐づけるには時期尚早ではないだろうか。

実際、2016年以前のチャート(参照:https://www.smbcnikko.co.jp/first/stock/kiso02/kiso02_3.html)を見ると、①と③においては株価と為替の相関があると言えるのである。他方で②については円高&株高、円安&株安の傾向であり、必ずしも株価の反応は同じではないことが分かる。

では次に考えられるのは業績のせいなのか見てみたいと思う。

b) 業績/景気のせいなのか?

URL:https://media.moneyforward.com/articles/5842

GDP (国内総生産)と日経平均株価を見ると、連動していることが分かります。景気が良ければ、株価も上がるというのはより為替よりも相関関係が高いと言えるのではないだろうか。しかし、そもそものGDPの推移でみれば、横ばい状態であり、グラフの一部を切り取れば大きく上下するようにも見えなくはないが、株価ほどの変動幅は無い。

ここまで書きながら無責任ではあるが、明確に上げている理由というズバリ見当たらない。なんとなしに理由というものは見つからなくはないが、過去の経緯迄振り返ると本当にそれが要因でなのかは分からない。

結論

そもそも素人がウェブの情報を拾ったぐらいで株価の先行きが分かるなんて話は無い。一方で仮説として、業績は横ばいの中で株価が過去最高というのは考えにくく、米国の金利高、及び円安により日本株が伸びているのだと、安直に考えた場合、どこかで下落に転じるのではないかと淡い期待を抱いてしまう。

次回の記事では円安の終焉はどこにあるのか、金利高はどこをピークに迎えるのかという点を掘り下げてみようと思う。

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