【海外駐在】駐在員として求められる英語能力 [Reading Skill編]~ リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのレベルとは~

はい、ポンコツです。前回の記事では「社会人として英語は伝われば良いか?」という記事を纏めました。しかし、皆さん気になるのが、「じゃあ実際にどの程度の英語能力が求められるか?」だと思います。

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よく学生との面談の中で、海外駐在・海外営業を目指す学生さんからよく聞かれるのが、以下の質問です。

海外駐在員に求められる英語能力はどれぐらい?

学生の皆さんはポンコツより英語能力があるので、全然大丈夫です。帰国子女の皆さんからすると愚問なので先輩社員を虐めるような質問は避けてください。もうあなたは要りません、以上。

英語能力の根幹である「読む・聞く・書く・話す」の視点から、実際の求められる英語能力を説明したいと思います。参考までですが、ポンコツは大学卒業後に海外営業畑を10年近く経験したのちに海外駐在となっています。

そして、(1)ポンコツは帰国子女でも何でもない純ジャパ、(2)非ネイティブ圏の中東に駐在、(3)営業マンですので、駐在国・業務内容・英語能力によって意見等も変わってくると思いますので、あくまでもポンコツの戯言だと思ってみて頂ければと思います。

では、今回の投稿では「読む」に関して取り上げたいと思います。

本記事で分かること
– 実際の駐在員の業務内容で求められる英語能力 (読む)

目次

読む力

主な業務内容

  • メールの読み込み
  • 契約資料の読み込み
  • マーケット情報の入手

メールの読み込み

メールの読み込みはイメージの通りで、受信メールの約9割が英語なので、当然英語でメールを読むスキルが求められます。但し、これはそれほど難易度は高くないと思います。というのもメールというのは事前に双方間のコミュニケーションを前提にやり取りしているので、「文脈が分かる = 次に相手から返信される内容が予想できる」ためです。用語もそれほど専門的なものが使われておらず、内容量も限定的なので身構える必要はないかと、思います。

ただ、英語を素早く読む・理解する能力は業務効率上必須なので、いちいち英語でそのまま読めるレベルはあった方が良いと思います。(ちなみにポンコツはメールは不要そうなものはそもそも読まないのでそれ以前の問題ですが)

むしろここで求められる力は、「読む力というよりかは、業務内容を理解できているか」ということの方が重要だと思います。良くあるのが、「書いてある英語は分かるが、書いてある内容が理解できない」といったことです。

例えば英語ネイティブの人でも、保険業務の知識が一切疎い人の場合、書いてある英語は理解できますが、保険約款の詳細などについては議論出来ない、といったことが例にあたります。書いてて思いましたが、これは読むだけでなく、聴く・書く・話すにおいてもあてはまりますね、失敬。

契約資料の読み込み。

恐らく、ポンコツの「読む業務」の中では一番難易度が高いです。通常、何十億・何百億円の案件の場合、契約書も300ページや500ページもざらですが、文章量以上に問題となるのが以下の3点です。

  • 日常会話の英単語が出てこない
  • 日本語でも内容が難しい
  • 読み間違いは契約リスクに繋がるため、詳細まで理解する必要あり

多分、これだけだと言語明瞭意味不明だと思いますので、一部英語の契約例文を挙げたいと思います。「不可抗力」における契約条項です。以下はシンプルな例ですが、実際の契約条項はこれの数倍はあったりします。

Force Majeure means any event caused by occurrences beyond a party’s reasonable control, including, but not limited to, acts of God, fire or flood, earthquake, war, terrorism, labor dispute, pandemic, system malfunction, governmental regulations, policies or actions enacted or taken subsequent to execution of this Agreement, or any labor, telecommunications or other utility shortage, outage or curtailment.

Neither Party hereto shall be liable to the other party for failure to perform its obligations hereunder due to Force Majeure.If the Force Majeure condition continues for 90 days or more, either party may terminate this agreement upon written notice to the other party. Raw material or labor shortages shall not be considered as force majeure events.

The provisions of this Article shall not waive the payment obligations that will become due hereunder

引用元:https://www.ings-web.co.jp/archives/4487 (契約書翻訳・技術書翻訳のアイエヌジーエス様)

すっと読める学生さんは嫌いですが、読めない人の為に言うと凄いシンプルにすると以下の意味合いです。

契約当事者(甲乙)間においてコントロールできない事象 (地震、戦争、疫病、内戦等 = 不可抗力)が起きた場合に、契約当事者(甲乙)は責任を負わないものとする。仮にそのような不可抗力の状態が90日以上続いた場合に、契約者のいずれかは事前通知書に基づき契約を解消することが出来る。但し、原材料や労働力の不足は不可抗力としてみなされない。
この条項は当該契約に基づき支払期日が到来するまで支払債務を免除しない。

ポンコツは相当に理解に時間が掛かりましたが、実例としてはこんな感じです。
①内戦などが起きた場合には、業者Aは物が作れなくなる、
②そうすると、業者Aは本来であれば契約上の不履行(例えば、納入遅延等)に対する責任を負わなければならないが、本条項により責任を負わなくてよくなる。
③内戦が90日以上続いた場合には、業者A或いはBは契約を解消することが出来る

こう聞くと殆どの人は「あ~なるほど、そういうことか」と合点承知の助になると思います。しかし、頭のいい人は「これに付帯する契約リスク・対策」を探し出すのです。例えば、①サウジはカタールと政治的側面から断交していたりしましたが、突如同じような断交が再開された場合に不可抗力としてカバーされるのか②コロナのような状況が続いた場合に、カバーされるのか。また責任が追わないとあるが、契約納期などの後ろ倒しがどのようにされるのか、といったそこから想定される連想ゲームをしなければならないのです。

なので文章を読んでそのまま理解するだけでは充分でなく、そこから想定されるリスクまでを精査したうえで、読み進めなければらなないのです。

不可抗力の条項だけでなく、Limitation of Liability(責任制限)、Arbitration (仲裁)、Termination (契約解消)、Idemnification (補償)、Warranty (保証)等、契約文書が300ページからなる例もあるので、①これらを全部読み進めて、②理解して、且つ③客先と交渉する。この3点セットとなるので、簡単じゃないというのはここにあります。

実際、頭の良い人は割とスムーズにこうした業務に入れるのですが、ポンコツは純ジャパということもあり、理解するまで相当に時間が掛かりました。

求められる力としては、文章を読むだけでなく、そこから付帯されるリスクを想像する力 (そのためには業務知識は必須)、客先に対して論理だてて説明できる能力が求められます。

なので、私の場合は社畜魂で「入社3年目時に、毎日業務後に夜中まで契約書の300ページを1か月間かけて翻訳し、日本語で全て理解し、そのうえで付帯するリスクを全て書き出していきました。そのうえで、先ずは日本語で全てを理解するよう努めました。正直、無茶苦茶キツかったです。」

そして現在もポンコツぶりなので、実際には全然だめなのが実態です。

マーケット情報の読み込み

これはイメージに出来るかと思います。常に市場情報を掴むべく、マーケットの情報誌に目を通す日々です。

下記が実際のマーケット記事になりますが、こうした内容をささっと読める能力が求められます。これについては最近は社畜過ぎて全然できないので、他社さんと情報交換するなど横着しています。

日本の小説と同じで、読み続ければ続けるほど、語彙力・読むスピードも上がってくるので、不屈の精神で読み進めることが最も重要です。なので、これはそんなに心配しなくてもいいかと思います。(私はできていませんが笑)

題名:Saudi issues new guidance for Regional Headquarters Programme (サウジ政府が地域本社の新たなガイダンス発行)
本文:The Ministry of Investment Saudi Arabia (MISA) has issued new guidance in respect of its Regional Headquarter (RHQ) Programme, which incentivises companies to set up their regional headquarters in Saudi Arabia by obtaining an RHQ business licence. The licenses are now available.

Last February, the government announced: “The Kingdom of Saudi of Arabia intends to cease contracting with companies and commercial institutions with regional headquarters not located in the Kingdom. The cessation will include agencies, institutions and funds owned by the government and will take effect 1 January 2024.”

In October it announced that a total of 44 multinational companies (MNCs) had received licences to move their regional headquarters to Riyadh. Through the RHQ programme, these MNCs now have direct access to the local economy. The programme also provides direct and indirect benefits for Saudi nationals, residents and businesses, by creating local employment opportunities. Every job attracted through the RHQ programme is estimated to create 2.5 jobs indirectly in the base economy.


引用元:https://www.sovereigngroup.com/news/news-and-views/saudi-issues-new-guidance-for-regional-headquarters-programme/

最後に

どうでしたでしょうか?恐らく、海外駐在員・職位によっては全然業務内容も異なるため、全然参考にならないと思いますが、他皆さんからの意見等もあれば、仰っていただけますと、襟を正すよう致します。

以上

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